◇以下新聞記事引用
排水からメタンガス
阿南工場のボイラー燃料に
国産果実のドライフルーツなどを製造する南信州菓子工房(阿智村)は阿南町富草の阿南工場で、砂糖が混じった排水からメタンガスを作って工場のエネルギー源として活用している。使用エネルギーの最大約16%を賄うことが可能といい、二酸化炭素(Co2)の排出量削減を目指す。日本環境協会(東京)によると、排水で作ったメタンガスを利用する仕組みは珍しく、先進的な事例という。
同社によると、工場では一日最大40~50トンの排水が発生。ドライフルーツ製造に使ったシロップや器具の洗浄液には砂糖が混じっており、費用をかけて産業廃棄物業者に引き取ってもらっていた。
同社は再生可能エネルギー普及を促す環境省の補助制度を利用し、メタンガスを作る設備を導入。1月に稼働した。ドライフルーツ製造過程で出た果物のかすなどを取り除き、砂糖を含んだ排水を酵母の働きで分解。発生する酢酸から細菌を使ってメタンガスを作り出す仕組みという。メタンガスは工場のボイラー燃料に利用する。残った水は排水基準を満たしていることを確認し、河川に流す。
同社から補助制度の運用を受託している同協会担当者は「これからのCO2削減に向けて有望な取り組みだ」と評価。同社品質管理部の大島亮さん(37)は、「社として環境を守るためにできることをしていきたい」と話している。
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